.okaun. .junpen. no'u la .telesan. / OKAŬ Ĵunpe aŭ Telesa / OKAU Junpe eller Telesa / 大川純平 テレサ

寸鉄ひとを刺すような痛烈な批判の警句、火を吐くような激烈な攻撃の文章が、いささかの容赦ようしゃもない激しさで、そして誤解も曲解も起こる余地のない率直で的確な表現で、矢つぎばやに、しかもしだいに激越さを加えながら発表された。それはキルケゴールの生命を賭としての戦いであった。

九月二十四日に『瞬間』第九号を発行し、つづく号の準備中、十月二日、キルケゴールは路上で意識を失ってたおれ、フレデリク病院にかつぎ込まれた。「私は死ぬためにここへきたのだ」と彼は病院の人々に言った。戦い終わったことを知っていたのである。

（桝田ますだ啓三郎けいざぶろう。「キルケゴールの生涯と著作活動」。桝田ますだ啓三郎けいざぶろう責任せきにん編集へんしゅう。『中公バックス世界の名著51 キルケゴール』。中央ちゅうおう公論社こうろんしゃ。1979年ねん。44ページ。）　

『瞬間しゅんかん』とは新聞しんぶんというかビラのようなものだったのではないかな。

99パーセントの人ひとたちを仲間なかまにしようという連帯れんたいの運動うんどうとかとは違ちがううものを感かんじる。

むしろ99パーセントの人ひとたちを敵てきにまわすような（十九世紀じゅうきゅうせいきのデンマークのという意味いみですが）、そして、桝田ますだ啓三郎けいざぶろうさんは「火ひを吐はくような」と言いうけれど、自分じぶんをも焼やき尽つくすようなものだったのではないかな。

それが、セーレン・キルケゴールさんが人生じんせいの最後さいごにしたことだった。

九きゅう

生活せいかつの糧かてがなければ、生いきていけない。よく聞きく話はなしだ。とくに牧師ぼくしの口くちからは。

しかしまさにその牧師ぼくしがこれをやってみせる。キリスト教きょうはまったく存在そんざいしていないにもかかわらず、牧師ぼくしはそれで生活せいかつしている。

（『瞬間しゅんかん』第だい六号ろくごうより。 http://sks.dk/Oi6/txt.xml ）